トップページ>中国花贈り知識(花と色)
ご存知の方も多いかと思いますが、近年、色に対する研究が進み、さまざまな分野で活用されています。日本ではつい最近のことのようですが、このような研究は欧米では19世紀ごろからあったそうです。そしてそれは色彩学としてフランスやアメリカではかなり以前から大学で学問として取り上げられていました。
花に花言葉があるように、色にもそれぞれのメッセージがあることをご存じでしょうか。同じ花でも色が違うだけで別の花に思えたり、組合わせる花によって雰囲気が大きく変わってしまいます。日々の生活において、私たちが目にしている無数の色は、無意識に様々な影響を与えています。私たちにはそれぞれ似合う色(自分色)がありますし、精神の状態によって心地よいと感じる色も違ってきます。
ここでは色が人間に与える影響とコーディネイトについてまとめてみました。お花を贈られる時のご参考にされてはいかがでしょうか。
赤というと私は真先に連想するのが、スペインのフラメンコ、そしてアルゼンチンタンゴです。双方とも情熱的な踊りです。赤はもっとも人を魅了する色で、良くも悪しくも人に影響するといわれています。
赤は人を興奮させ、感情的にさせることが証明されています。暖色で情熱を強烈に表現するアグレッシブな色であるため、洋画などでも真っ赤なバラの花束を持って求婚したりするシーンがありますが、人は無意識のうちに人を高揚させる色を選んでいるのではないでしょうか。
プロポーズ、バレンタインデー、クリスマスや、大切な人との記念日に贈るには最適な色だと思います。ただ、お付き合いの浅い方や、ごめんねという時に贈るのは避けたほうが無難です。また、火や血を連想させることから新築祝いやお見舞いにはタブーとされています。
太陽の色って赤じゃないの?と、思われるかも知れません。日本を含むアジアでは太陽を赤と表現しますが、英語圏では黄と表現します。(アメリカで色の勉強をしましたのでそれに基づいて記述しています)(ちなみに月の色はシルバーです。)黄色から連想されるのがひまわりです。ひまわりはまさに太陽の娘という感じです。
黄色は強い輝きによって生命を育む太陽の性質を備え、心地よく、明るく、暖かい雰囲気をお部屋に作り出してくれます。黄色は人を元気に、快活にしてくれるばかりでなく、集中力も高め、精神を安定させてくれます。
お見舞い、進学、就職、開店祝、コンサートなどに適しているのではないでしょうか。(オレンジも黄色の働きに準じています。)
ピンクも人を高揚させますが、赤ほど強くありません。ピンクは人にやすらぎを与えますが、多すぎると逆効果となり、イライラしてしまします。ピンクは女性ホルモンに働きかけ、細胞を若々しく保つ働きがあります。(逆に黒は細胞を老化させます。)
大切な女性のお誕生日はいつまでも若々しく美しくという願いを込めてピンクのお花が良いかも知れませんね。花はご注意ください。
青から連想されるのは空や海ではないでしょうか。そして私は宇宙飛行士ガガーリンの言った「地球は青かった」という言葉も思い起こされます。青が好きな人は保守的で責任感が強いといわれていますが、青やすみれ色は興奮した神経の一番の清涼剤になるといわれています。「ごめんね」という時は一番適しているかもしれません。「ごめんね」という言葉は「ありがとう」とともに魔法の言葉です。魔法の言葉と青の沈静効果、お花の優しさが今までよりももっとお互いの絆を深めてくれると思います。なぜなら、お花は地上に舞い降りた天使の微笑みなのですから。
紫は古来西洋でも東洋でも高貴な色とされてきました。それは現在のように化学染料がなかった時代の染料は日本の藍やベニバナに代表されるように自然の植物に頼っていました。紫は花没薬など日本でも海外でも採取される量が少なかったため、お金持ちや権力者しか手に入れることができなかったからです。
青や紫は他のどの色よりも冷たい色ですから、冬には避けた方が無難かもしれません。梅雨のじめじめした季節などはデルフィニウムや紫陽花のブルーがお部屋をさわやかに演出してくれると思います。